このような場合に専門外来をご利用ください
- 健康診断で心雑音を指摘されたが、症状がなく様子を見てよいのか判断がつかない
- 咳が続いている、あるいは以前より咳の頻度が増えてきた
- 散歩の途中で疲れやすい、以前より疲れて立ち止まることが増えた
- 安静時の呼吸が速い、呼吸が苦しそうに見える
- すでに心臓病の診断を受けているが、今の治療で本当に良いのか確認したい
- 手術を勧められたが、本当に今必要なのか、他の選択肢はないのか詳しく相談したい
- 猫の呼吸数が気になる、口を開けて呼吸をしている様子があった
- 後ろ足を突然痛がる、動かせなくなったことがある(猫の場合は特に緊急性が高い症状です)
- 今の治療を続けていて、あとどのくらい一緒にいられるのか専門医の見解を聞きたい
- 現在の主治医との説明に納得しきれておらず、多角的な視点で確認したい
心臓病は進行性で不可逆的な性質を持つ病気であることが多く、飼い主様が抱える不安は、一般的な体調不良に対するものよりも深く、長く続く傾向があります。「様子を見ていいのか、今すぐ精密な検査を受けるべきか」の判断に迷われた際は、無理にご自身で判断せず、専門外来にてご相談ください。

循環器科専門外来について
当院では、通常の一般診療に加えて、循環器領域を専門とする認定医による「循環器科専門外来」を設けています。一般診療が、日常的な健康管理や初期的な心臓病の発見・管理を担う窓口であるのに対し、専門外来は、より精密な検査と、専門的な知見に基づいた治療方針の検討に重点を置いた診療です。
一般診療で行えること/専門外来だからできること
| 項目 | 一般診療 | 循環器科専門外来 |
|---|---|---|
| 聴診による心雑音の確認 | ● | ● |
| 基本的な血液検査・レントゲン検査 | ● | ● |
| 心エコー(超音波)による精密な機能評価 | 症例により対応 | 専門的・詳細な評価に対応 |
| ステージ分類に基づく治療方針の検討 | 基本方針のご提案 | 進行度に応じた詳細なプランのご提案 |
| 不整脈の精査 | 基本的な評価 | 専門的な評価・解析 |
| 外科的治療の適応判断 | 大学病院等へのご紹介 | 専門的知見をもとにした適応の見極めとご紹介 |
| セカンドオピニオンとしての精密な再評価 | - | 対応可能 |
| 診療時間 | 通常の診療枠内 | 十分な時間を確保した予約制 |
一般診療でも、心臓病の発見や基本的な管理には十分に対応しておりますが、専門外来では、心エコーによるより詳細な評価や、進行度(ステージ)に応じた治療方針の緻密な検討など、時間をかけた専門的な診療が必要な場合に、特に力を発揮します。

専門外来は完全予約制です
循環器科専門外来は、完全予約制で実施しております。飼い主様お一人お一人に十分な時間を確保し、検査結果や治療方針について丁寧にご説明するため、事前のご予約が必須となります。
| 開催曜日 | 第2金曜日(月1回、詳細は当院までお問い合わせください) |
|---|---|
| 受付枠数 | 1日あたり4~5枠(限りがございますので、お早めのご予約をおすすめいたします) |
| 1枠あたりの所要時間 | 初診の場合は45分程度、再診の場合は30分程度を目安としております |
当日の混雑状況や検査内容によって所要時間が前後することがございますので、あらかじめお時間に余裕を持ってお越しいただけますと幸いです。

循環器科専門外来担当医のご紹介
担当医プロフィール(非常勤・認定医)
| 氏名 | 島村 俊介 獣医師 |
|---|---|
| 所属 | 大阪公立大学 准教授 循環器科科長 |
| 専門領域 | 犬・猫の心臓病全般 |
| 当院での診療担当日 | 第2金曜日(月1回) |
担当医は、循環器領域を専門とし、日本獣医循環器学会をはじめとする学会に所属しながら、日々研鑽を積んでいる獣医師です。
心臓病の診断・治療において豊富な経験を持ち、犬に多い僧帽弁閉鎖不全症や、猫に多い肥大型心筋症といった日常的に遭遇する疾患はもちろん、不整脈や先天性の心疾患といった、より専門的な評価が必要な症例についても対応しています。
当院の常勤獣医師とも密に情報を共有しながら、飼い主様にとって一貫性のある診療をご提供できるよう努めています。
資格の意味を解説します
認定医とは?
「認定医」という言葉を目にしても、それがどのような資格なのか、具体的にイメージしづらい飼い主様も多いかと思います。ここでは、日本獣医循環器学会が認定する「認定医」の資格について簡単にご説明します。
日本獣医循環器学会の認定医は、循環器領域における専門的な知識と診療技術を有する獣医師に与えられる資格です。認定を受けるためには、一定期間の臨床経験を積んだうえで、症例報告や学術的な実績の提出、そして専門的な試験や審査といった、段階的なプロセスを経る必要があります。取得後も、資格を維持するためには学会への継続的な参加や、症例発表などを通じた自己研鑽が求められることが一般的です。
このような資格は、単に「知識が豊富である」ということだけでなく、「継続的に学び続け、最新の知見を診療に反映させている」ということの裏付けでもあります。当院が循環器科専門外来を設けているのも、こうした専門性の高い知見を、地域の飼い主様によりわかりやすい形でお届けしたいという思いからです。資格の有無だけを判断基準にする必要はありませんが、専門外来を検討される際の一つの目安としていただければと思います。
循環器科専門外来をご希望の方へ
診療日時
循環器科専門外来は、第2金曜日(月1回)、13:00~15:00の時間帯で実施しております。担当医の出勤スケジュールにより日程が変更となる場合がございますので、正式な診療日については、ご予約の際に改めてご確認いただくか、当院までお問い合わせください。
なお、呼吸困難や失神を伴う症状など、緊急性が高いと考えられる場合には、専門外来の診療日を待たずに、通常の診療時間内で速やかに対応いたします。当院は年中無休の診療体制を整えておりますので、まずはご連絡ください。
ご予約方法
専門外来は完全予約制です。電話予約か診察時に相談ください。ご予約の際は、ペットのお名前、症状の内容、これまでの経過(健康診断での指摘内容、他院での診断歴など)について簡単にお伺いいたします。他院での検査結果やお薬の情報がある場合は、その旨もあわせてお知らせください。
予約枠には限りがございますので、専門外来をご希望の場合はお早めのご連絡をおすすめいたします。症状が進行している、あるいは緊急性が疑われる場合は、その旨をお伝えいただくことで、優先的なご案内ができる場合もございます。
受診の流れ
お電話またはLINE予約より、症状や経過をお伝えのうえご予約ください。

症状に気づいた時期や変化の経過、日頃の様子について詳しくお伺いします。

心エコー、レントゲン、心電図、血液検査など、必要な検査を行います。検査の目的や所要時間、費用の目安については、実施前に丁寧にご説明いたします。

検査結果をもとに、心臓の状態や進行度、今後の見通しについて、専門用語をできるだけ避けながら丁寧にご説明します。

内科的な管理、外科的治療の適応、経過観察など、複数の選択肢がある場合は、それぞれのメリット・デメリットを含めてお伝えし、飼い主様が納得したうえでご判断いただけるようにご説明します。

ご希望に応じて、当院での継続的な管理、または大学病院や高度医療機関との連携による治療へと進めます。専門外来受診後も、日常的な管理については当院が継続して担当いたします。
セカンドオピニオンをご検討の飼い主様へ
セカンドオピニオンは主治医への不義理ではありません
「今の先生に申し訳ない気がする」「セカンドオピニオンを受けたいと言ったら気を悪くされるのではないか」というお気持ちから、相談を躊躇される飼い主様は少なくありません。しかし、セカンドオピニオンは、現在の主治医の先生を否定したり、信頼関係を損なったりするものではなく、多角的な視点を持つことで、治療への納得感を深めるための前向きな選択です。今の治療方針にさらに自信を持てるきっかけになることもあれば、新たな選択肢が見つかることもあります。どちらの結果であっても、それは飼い主様とペットにとって、より良い判断をするための大切なプロセスだと当院は考えています。
ご相談の多い4つの悩み
No.1
咳が止まらない
投薬を続けているのに咳が改善しない、あるいは悪化しているように感じる、というご相談です。現在の治療内容と検査結果を確認したうえで、治療の見直しが必要かどうかを専門的な視点で評価いたします。
No.2
手術の是非
外科的治療を勧められたが、本当に必要なのか、今のタイミングが適切なのか迷われているご相談です。心臓の状態を精密に評価したうえで、内科的な管理で対応できる範囲か、手術を検討すべき段階かについて、丁寧にご説明します。
No.3
余命
あとどのくらい一緒にいられるのか、専門医としての見解を聞きたいというご相談です。断定的なお答えが難しい部分もありますが、現在の病状や進行度から考えられる見通しについて、誠実にお伝えするよう努めています。
No.4
説明への納得感
現在の治療内容についての説明が十分でなく感じられ、モヤモヤした気持ちを抱えたまま通院を続けているというご相談です。検査データを一緒に確認しながら、なぜその治療が必要なのかを、時間をかけてご説明します。
ご持参いただきたいもの
セカンドオピニオンをスムーズに進めるため、以下の資料をお持ちいただけますと大変助かります。
- これまでの検査結果(心エコーの画像データ、レントゲン画像、血液検査結果など)
- お薬手帳、または現在服用中のお薬がわかるもの
- 咳や呼吸の様子を撮影した動画(診察室では症状が再現されないことが多いため、非常に有用な情報となります)
すべてが揃っていなくてもご相談は可能ですが、資料が多いほど、より精度の高い評価につながります。
循環器科専門外来におけるQ&A
Q.一般診療と専門外来、どちらを受診すればよいか分かりません。
A.判断に迷われる場合は、まずお電話でご相談ください。症状の内容やこれまでの経過をお伺いしたうえで、一般診療でのご案内が適切か、専門外来での受診をおすすめするかについて、スタッフよりご案内いたします。
Q.専門外来を受診するのに、紹介状は必要ですか?
A.紹介状がなくても専門外来を受診いただけます。他院での診断歴がある場合は、これまでの検査結果などをご持参いただけますとスムーズですが、お持ちでない場合でも問題ございません。
Q.担当医は非常勤とのことですが、緊急時はどうなりますか?
A.緊急性の高い症状が見られる場合には、専門外来の診療日にかかわらず、当院の年中無休の診療体制の中で常勤の獣医師が速やかに対応いたします。その後、専門的な評価が必要と判断された場合には、改めて専門外来をご案内いたします。
Q.専門外来を受診すれば、必ず手術を勧められるのでしょうか?
A.そのようなことはございません。専門外来では、まず正確な診断と病状の評価を行い、内科的な管理で十分に対応できるケースであれば、その方針をご提案いたします。手術が選択肢に入る場合であっても、飼い主様のご意向や動物の状態を踏まえたうえで、複数の選択肢とそれぞれのメリット・デメリットを丁寧にご説明します。
Q.セカンドオピニオンを受けたことは、今の主治医に伝わりますか?
A.飼い主様のご意向を確認せずに、当院から現在の主治医の先生へご連絡することはございません。セカンドオピニオンの内容を今後どのように扱うか(現在の主治医の先生にお伝えするかどうかなど)は、飼い主様のご判断に委ねられます。ご希望があれば、診療情報提供書の作成についてもご相談いただけます。
Q.専門外来で対応できない場合はどうなりますか?
A.外科的な心臓手術など、当院の専門外来でも対応が難しいと判断した場合は、大学病院や高度医療機関をご紹介いたします。ご紹介後も、日常的な投薬管理やアフターケアについては当院が継続して担当いたしますので、「紹介されたら終わり」ということはございません。安心してご相談ください。

