透析
小動物血液透過装置(NCU-A)について
近年、動物医療分野での高度な医療機器および、医療技術が多くの施設で導入されております。
また、ヒト医療と同様、動物医療においても高齢化にともなう疾患が増えております。ヒトもコンパニオンアニマルも「命」を救うために様々な技術と機器が開発されてきました。NCU-Aもその中のひとつです。
「病気に苦しむ多くの小さい命を救いたい」
その気持ちが、この治療機器の使命です。
主な特徴
小型ローラーポンプ
自動洗浄プログラム機能
操作パネルとシリンジポンプ
血液透析の重要性
「血液透析」とは、動物の体内の血液を、透析器を通して血中の老廃物を取り除いてから体内に戻す治療行為です。疾患によって腎臓の機能が低下すると、血液内の老廃物を排出する機能も弱まって尿毒症を起こすリスクが高まります。そのため、1回で5~6時間程度の血液透析を数日おきに行うことが必要となるのです。
透析器はダイアライザーとも呼ばれており、血中の老廃物を取り除くほかに、体の水分量を調整し、電解質の異常を修正する機能も持っていますので、人工腎臓として機能します。
血液透析は多くの動物に対して麻酔なしでできますが、カテーテルを装着する30分程度麻酔を使うこともあります。
急性腎不全になると、犬の場合は食欲と元気がなくなり、脱水症状や下痢、嘔吐などが見られます。猫では食欲や元気の低下、多飲多尿、脱水症状、嘔吐、体温低下やけいれんなどが見られます。
腎不全は急性の場合命を落とすこともありますが、早急に対応すれば血液透析をして救命することができます。上記のような症状が見られれば、早めに当院にご相談ください。