腎・泌尿器科

当院の腎・泌尿器科の特徴

「最近よく水を飲む」「おしっこの様子がいつもと違う」といった変化は、腎臓や泌尿器のトラブルの初期サインであることが少なくありません。特に猫の慢性腎臓病は高齢期に非常に多く見られる病気であり、犬においても尿路結石などの泌尿器疾患は日常的にご相談の多い領域です。

ホームドクターとして幅広く対応

当院では、腎・泌尿器科を動物の一生涯に関わるホームドクターとして特に重要な診療領域のひとつと位置づけ、些細な変化のご相談から、慢性的な腎臓病の長期管理まで、幅広く対応しています。

様々な検査を組み合わせて早期の異常発見へ

腎臓や泌尿器の病気は、初期には自覚しにくい変化しか見られないことが多く、飼い主様が気づいたときにはすでに機能が大きく低下していることも少なくありません。当院では、問診や身体検査だけでなく、血液検査や尿検査、超音波検査といった検査を組み合わせることで、できる限り早い段階での異常の把握に努めています。

対応が難しい症例は大学病院や専門医と連携

当院に在籍する獣医師はそれぞれ得意分野を持ち、腎・泌尿器領域についても学会参加や院内セミナーを通じて継続的に知識を深めており、当院内での対応が難しい重度の腎不全や、尿管結石に対する高度な処置が必要な症例については、大学病院や腎・泌尿器の専門医・認定医とすぐに連携できる体制を構築し、二次診療に近いレベルの検査・治療にもつなげられるようにしています。

インフォームドコンセントを徹底

治療方針を決める際には、インフォームドコンセントを徹底し、飼い主様のご理解度に合わせた言葉で、検査結果や治療の選択肢、今後の見通しを丁寧にご説明します。腎臓病は完治が難しい病気であることも多いため、どこまでの治療を望まれるか、どのように過ごしていきたいかを、飼い主様と繰り返しご相談しながら、主体的にご判断いただけるよう努めています。

年中無休の診療体制のもとスピード感を持って検査・診断

腎・泌尿器のトラブルは、進行してから気づくと対応が難しくなることも多く、飼い主様の不安も時間とともに大きくなっていきます。当院では、年中無休の診療体制のもとスピード感を持って検査・診断を行い、「病院都合で先送りにしない」対応を徹底しています。「最近水を飲む量が増えた気がする」「おしっこの回数が増えた気がする」といった些細な変化でも、どうぞお気軽にご相談ください。当院は、飼い主様とペットのすぐそばで、腎臓と泌尿器の健康を長く見守り続ける存在でありたいと考えています。

  • 水を飲む量が増えた(多飲)
  • おしっこの量や回数が増えた(多尿)
  • おしっこの回数は多いのに、量が少ない
  • おしっこに血が混じっている(血尿)
  • おしっこの色が濃い、においがいつもと違う
  • トイレに何度も行くが、おしっこが出ていない
  • 排尿時に痛そうにしている、鳴きながら排尿する
  • おしっこがまったく出ていない(緊急性が高い症状です)
  • 食欲がない、元気がない
  • 嘔吐が続いている
  • 体重が減ってきた
  • 毛づやが悪くなった
  • 口の中がただれている、口臭が強くなった
  • お腹を触ると痛がる、腰のあたりを気にする
  • 健康診断で腎臓の数値の異常を指摘されたことがある

腎臓や泌尿器の症状は、初期には「よく水を飲むようになった」程度の変化しか見られないことが多く、見過ごされやすいのが特徴です。しかし、腎臓は機能の多くが失われて初めて症状が明らかになる臓器であるため、多飲多尿に気づいた時点ですでに腎臓の機能がかなり低下していることも少なくありません。

また、「おしっこが出ていない」という症状は、尿道や尿管が詰まっている可能性があり、特に猫では命に関わる緊急事態であることがあります。数時間から半日程度で状態が悪化することもあるため、様子を見ずにすぐにご連絡ください。当院では年中無休で診療を行っておりますので、些細な変化でも気になった際は、早めにご相談いただくことをおすすめしています。日頃から飲水量やおしっこの回数・量を意識して観察していただくことが、早期発見の大きな手がかりになります。

診療時間/9:00~12:00、16:00~19:00、20:00~22:00

当院の腎・泌尿器科で実施している検査

問診・視診

飲水量や排尿の様子、症状の経過の詳細な聞き取りと触診

尿検査

比重、尿タンパク、尿沈渣などによる腎臓・泌尿器の状態評価

血液検査

腎機能の指標や全身状態の評価

血圧測定

腎臓病に伴う高血圧のチェック

レントゲン検査

結石の有無や膀胱・腎臓の形態の確認

腹部超音波検査

腎臓や膀胱、尿管の状態のリアルタイムな観察

尿培養・感受性検査

感染が疑われる場合の原因菌の特定

尿タンパク/クレアチニン比検査

腎臓からのタンパク漏出の評価

CT検査

腎臓・尿管・膀胱の詳細な形態評価、結石や腫瘍の位置の精密な確認

腎・泌尿器の検査で重要なのは、症状が明らかになる前の段階から、腎臓や泌尿器の状態をできる限り正確に把握することです。

当院では、まず問診と身体検査で日頃の様子を丁寧にお伺いしたうえで、血液検査や尿検査といった負担の少ない検査から始め、必要に応じてレントゲンや超音波検査へと進めていきます。

尿検査は、比重やタンパクの有無などから腎臓の機能を評価できる重要な検査であり、血液検査とあわせて行うことで、より早い段階での異常の発見につながります。

また、結石が疑われる場合や、尿が出ていないといった緊急性の高い症状の場合には、レントゲンや超音波検査によって結石の位置や大きさ、閉塞の有無を速やかに確認します。検査の結果、重度の腎不全や、高度な処置が必要な尿管結石など、当院での対応が難しいと判断した場合には、大学病院や腎・泌尿器の専門医・認定医へ速やかにご紹介し、紹介後のアフターケアについても当院が責任を持って継続して担当いたします。

犬で多い腎・泌尿器科の病気

慢性腎臓病

腎機能が徐々に低下していく進行性の病気

急性腎障害

急激に腎機能が低下する緊急性の高い状態

膀胱炎

細菌感染などによる膀胱の炎症

尿路結石症

膀胱や尿道にできる結石による排尿トラブル

前立腺疾患

未去勢のオス犬に多い、前立腺の異常による排尿・排便トラブル

腎盂腎炎

腎臓の感染による炎症

糸球体腎炎

腎臓のろ過機能を担う組織の炎症、タンパク尿を伴うことが多い

犬の腎・泌尿器疾患は、加齢に伴って発症する慢性腎臓病のほか、比較的若い年齢でも見られる膀胱炎や尿路結石が多いことが特徴です。

膀胱炎

膀胱炎は、頻尿や血尿、排尿時に痛がる様子などが見られ、比較的早期に気づかれやすい病気ですが、放置すると腎臓への感染に発展することもあります。

尿路結石

尿路結石は、結石の種類や大きさによって症状の現れ方が異なり、尿道が完全に詰まってしまうと、おしっこがまったく出ない緊急状態に陥ることもあります。特にオス犬は尿道が細く長いため、結石による閉塞のリスクが高い傾向にあります。

慢性腎臓病

慢性腎臓病は進行性の病気であり、一度失われた腎機能は元には戻らないため、早期発見と適切な食事管理・投薬による進行の抑制が重要になります。健康診断での血液検査や尿検査を通じて、症状が出る前の段階から腎臓の状態を把握しておくことをおすすめしています。

猫で多い腎・泌尿器科の病気

慢性腎臓病

猫の高齢期に非常に多く見られる、進行性の腎機能低下

急性腎障害

中毒や脱水などを背景に急激に腎機能が低下する状態

特発性膀胱炎

はっきりした原因が特定できない、猫に特有の膀胱炎

尿路結石症

膀胱や尿道にできる結石による排尿トラブル

尿道閉塞

特にオス猫に多い、尿道が結石や炎症で詰まってしまう緊急性の高い状態

尿管結石

腎臓と膀胱をつなぐ尿管に結石が詰まる状態

慢性膀胱炎

繰り返す膀胱の炎症

慢性腎臓病

猫の腎・泌尿器疾患の中でも特に多いのが慢性腎臓病です。猫は本能的に体調不良を隠す習性があるため、飼い主様が「最近よく水を飲むな」「おしっこの量が増えたな」と気づいた時点で、すでに腎機能がかなり低下していることも珍しくありません。定期的な尿検査や血液検査によって、症状が出る前の段階から早期に発見することが、その後の生活の質を大きく左右します。

尿道閉塞

また、猫、特にオス猫で特に注意していただきたいのが尿道閉塞です。ストレスや結石、炎症などが原因で尿道が詰まってしまうと、数時間から半日程度で命に関わる状態に陥ることがあります。「トイレに何度も行くのに、おしっこが出ていない」という様子が見られたら、様子を見ずにすぐにご連絡ください。

膀胱炎

猫の膀胱炎は、はっきりした原因が特定できない特発性膀胱炎であることも多く、ストレスとの関連も指摘されているため、生活環境の見直しについてもあわせてご案内しています。猫は身体を触られることを嫌う動物ですので、当院ではできる限りストレスの少ない診察を心がけています。

猫診察室

当院での腎・泌尿器科診療実績

当院では、年中無休の診療体制のもと、健康診断での早期発見から、多飲多尿のご相談、膀胱炎や尿路結石といった日常的な症例、そして尿道閉塞のような緊急対応が必要な症例まで、幅広い腎・泌尿器科診療にあたってきた実績がございます。「最近よく水を飲む」「おしっこの様子がおかしい」といった比較的軽度なご相談から、「おしっこがまったく出ていない」という緊急性の高いご相談まで、年中無休の体制を活かして迅速に対応してまいりました。

当院は一次診療の動物病院ではありますが、尿検査や血液検査、腹部超音波検査などの専門的な検査を活用し、二次診療に近いレベルでの診断・初期対応が可能な体制を整えています。そのうえで、重度の腎不全に対する高度な管理や、複雑な尿管結石に対する専門的な処置など、当院での対応が難しいと判断した症例については、大学病院や腎・泌尿器の専門医・認定医へ速やかにご紹介する連携体制を構築しています。他院で「治療法がないと言われた」「今の治療に不安がある」といったお悩みを抱えて来院される飼い主様のセカンドオピニオンにも、積極的に対応しております。

紹介後についても、当院が窓口となって経過を把握し、日常的な食事管理や投薬管理、アフターケアについて責任を持って継続して担当いたします。腎臓病は長期にわたる管理が必要になることが多いため、当院では飼い主様と長く伴走しながら、「この病院なら安心して任せられる」と思っていただけるような診療実績を積み重ねてまいりました。

猫待合室

当院での腎・泌尿器科における治療法

当院の腎・泌尿器科治療は、検査によって得られた客観的なデータと、飼い主様からお伺いした日頃の様子とを総合的に判断し、根拠に基づいた治療方針をご提案することを基本としています。慢性腎臓病については、食事内容の見直しや飲水量を確保する工夫、定期的な検査によるモニタリングを組み合わせながら、病状の進行をできる限り緩やかにし、生活の質(QOL)を保つことを目標とした管理を行います。病状によっては、皮下点滴による水分・栄養補給をご提案することもありますが、その頻度や継続の要否については、ペットの状態や飼い主様のご負担も踏まえながら、その都度ご相談しています。

膀胱炎や尿路結石

膀胱炎や尿路結石については、内服治療とあわせて、結石の種類に応じた食事療法をご提案し、再発防止に努めます。

尿道閉塞

尿道閉塞のような緊急性の高い状態については、まず尿の流れを確保する処置を最優先に行い、状態が落ち着いた後に根本的な原因への対応を進めます。

当院での対応が難しい重度の腎不全や、複雑な結石症例

当院での対応が難しい重度の腎不全や、複雑な結石症例については、専門的な処置が可能な医療機関と連携し、より高度な治療につなげる体制を整えています。

腎臓病

腎臓病は完治が難しい病気であることも多いからこそ、当院では「どこまでの治療を望むか」を飼い主様と繰り返しご相談しながら、無理のない範囲で続けられる管理方法を一緒に考えています。治療の継続や見直しについて悩まれた際も、一人で抱え込まず、いつでもご相談いただける関係性を大切にしています。

当院での腎・泌尿器科治療の流れ

ご予約・お問い合わせ

お電話またはLINE予約より、飲水量やおしっこの様子など気になる症状をお伝えください。おしっこが出ていないなど緊急性が疑われる場合は、その旨をお申し付けいただければ優先的にご案内いたします。

電話で予約
問診

症状に気づいた時期、飲水量や排尿の回数・量の変化、食欲や元気の様子を詳しくお伺いします。

問診票
身体検査

お腹の触診や全身状態の確認を行い、この時点で考えられる原因や、必要な検査についてご説明します。

診察風景
尿検査・血液検査の実施

まずは負担の少ない尿検査と血液検査を行い、腎臓や泌尿器の状態を確認します。検査の目的や所要時間、費用の目安についても事前にお伝えします。

顕微鏡
画像検査(必要な場合)

結石や閉塞が疑われる場合は、レントゲンや超音波検査による精密な確認を行います。

検査結果のご説明と治療方針のご相談

検査結果をもとに、考えられる病気やその状態を、専門用語をできるだけ避けながら丁寧にご説明します。食事療法、投薬治療、点滴などの選択肢がある場合は、メリット・デメリットも含めてお伝えし、どこまでの治療を希望されるかを一緒に検討します。

治療の開始

ご納得いただいた治療方針に基づき、治療を開始します。

待合室
定期検診・経過観察

慢性腎臓病の場合は、定期的な尿検査・血液検査により病状の変化を確認しながら、治療内容を適宜調整していきます。

必要に応じた専門施設との連携

重度の腎不全や複雑な結石症例など、より高度な対応が必要と判断した場合には、大学病院や専門医をご紹介し、その後のアフターケアも当院が継続して担当します。

腎・泌尿器の症状は進行に気づきにくく、尿道閉塞のように急激に悪化することもあるため、当院ではこの一連の流れを「病院都合で先送りにしない」スピード感で進めることを大切にしており、検査結果はできる限り早くご説明し、治療の途中で疑問や不安を感じた際にはいつでもご相談いただける体制を整えています。

  • 日頃から飲水量やおしっこの回数・量を意識して観察しておくこと
  • おしっこの色やにおい、血尿の有無に気を配っておくこと
  • 「年のせい」「暑いから水をよく飲む」と決めつけず、変化を記録しておくこと
  • 定期的な健康診断で尿検査・血液検査を受け、症状が出る前から腎臓の状態を把握しておくこと
  • シニア期に入ったら、健康診断の頻度を増やすことを検討すること
  • 猫は不調を隠しやすいため、より注意深い観察を心がけること
  • 「おしっこが出ていない」という症状に気づいたら、様子を見ずにすぐに受診すること
  • かかりつけの動物病院を決めておき、腎臓・泌尿器の状態の経過を継続的に共有できる関係を築いておくこと

症状が出る前からの健康診断が大切

腎臓病は、機能の多くが失われて初めて症状として現れる病気であるため、飼い主様が異変に気づいた時点ですでに進行しているケースが少なくありません。だからこそ、症状が出てから対応するのではなく、症状が出る前の段階から定期的な健康診断を受けていただくことが、早期発見にとって何より重要です。当院では、年齢や犬種・猫種、既往歴に応じて必要な検査項目をご提案し、無理のない範囲で継続していただけるような健康診断プランをご案内しています。

飼い主様による日々の観察が大切

また、早期発見のためには、動物病院での検査だけでなく、ご自宅での日々の観察も欠かせません。「最近よく水を飲む気がする」「おしっこの回数が増えた気がする」といった些細な気づきが、重大な腎・泌尿器疾患の発見につながることは珍しくありません。当院では、そうした飼い主様の気づきを診断の重要な手がかりとして真摯に受け止め、必要な検査へとつなげています。年中無休の診療体制を整えているのも、「気になったときにすぐ相談できる」環境を提供したいという思いからです。些細なことでも構いませんので、気になる変化があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

腎・泌尿器科におけるQ&A

Q.水を飲む量が増えた気がしますが、様子を見てもいいでしょうか?

A.多飲多尿は、腎臓病をはじめとする様々な病気のサインである可能性があります。「年のせい」「暑いから」と決めつけず、一度尿検査や血液検査を受けていただくことをおすすめしています。当院は年中無休で対応しておりますので、気になった際はお気軽にお問い合わせください。

Q.腎臓病と診断されましたが、治すことはできますか?

A.慢性腎臓病は、一度失われた腎機能が元に戻ることはなく、完治が難しい病気です。しかし、食事療法や投薬による適切な管理によって、病状の進行を緩やかにし、生活の質を保つことは可能です。飼い主様のご意向を伺いながら、無理のない管理方法を一緒に考えていきます。

Q.皮下点滴はいつまで続ければいいのでしょうか?

A.点滴の頻度や継続の要否は、病状やペットの負担、飼い主様のご意向によって異なります。点滴をやめることは決して「見捨てる」ことではなく、残された時間を穏やかに過ごすための選択のひとつです。悩まれた際は、遠慮なくご相談ください。

Q.「おしっこが出ていない」という症状はどれくらい緊急なのでしょうか?

A.特にオス猫の場合、尿道が詰まってしまうと数時間から半日程度で命に関わる状態になることがあります。様子を見ずに、すぐにご連絡ください。当院は年中無休で対応しております。

Q.他院で腎・泌尿器の治療を受けていますが、セカンドオピニオンとして相談できますか?

A.もちろん可能です。セカンドオピニオンは、現在の主治医の先生を否定するものではなく、多角的な視点を持つことで治療への納得感を深めるための選択肢の一つです。可能であれば、これまでの検査結果や治療内容がわかる情報をご持参いただけますと、よりスムーズにご相談を進められます。

Q.当院で対応できない場合はどうなりますか?

A.重度の腎不全に対する高度な管理や、複雑な尿管結石に対する専門的な処置など、当院での対応が難しいと判断した場合は、大学病院や腎・泌尿器の専門医・認定医をご紹介いたします。ご紹介後も、日常的な食事管理や投薬管理については当院が継続して担当いたしますので、「紹介されたら終わり」ということはございません。安心して当院にご相談ください。