病気の早期発見を可能にする検査機器

CTを使った検査では、全身のまわり360度をX線照射し、コンピュータで画像を作成することで、より詳細な検査診断が可能です。
特に腫瘍の診断に効果を発揮しますので、早期発見、早期治療で動物たちの健康を守ることに役立てています。
当院では、動物医療においても、CT検査をX線やエコー検査のように身近な検査にしたいと考えています
CTのメリット
- エコーやレントゲンでは難しい部位の撮影が可能です。
- 身体の複雑な構造や臓器の状態を細かく把握することが可能です。
- 患部周辺に流れる血管の状態も把握できるので、病変との関係を明確にできます。
- 多数の画像データが得られるので、飼い主様の理解も深まります。
- 健康診断にも役立ちます。
CT検査が必要なケース
- 腹腔内(お腹の中)に異常があるとき
- 腫瘍の転移がないかを確認したいとき
- 口の中に腫瘍が見つかったとき
- 慢性的な鼻炎や鼻血が見られるとき
- 急に後肢(後ろ足)が麻痺して動かなくなったとき
CT検査は腫瘍の形態診断に優れています。動物の高齢化に伴い、腫瘍が死亡原因に占める割合は増えています。
CT検査が有効な疾患(部位別)
- 頭部
-
腫瘍・鼻炎・内~外耳炎・一部の頭蓋内病変
- 胸部
-
腫瘍・肺疾患
- 腹部
-
腫瘍・先天性肝臓疾患・消化管異物
- 脊椎
-
椎間板ヘルニア・腫瘍
- 骨格
-
骨折
CT検査は腫瘍以外の病気についても、診断の手助けとなります。
動物におけるCT検査の注意点
撮影時には麻酔が必要です
CTの撮影時間は10分程度ですが息止めなどの不動化が必要であり、動物の場合、全身麻酔を施してCT検査を行います。麻酔時の食物逆流による誤嚥を防ぐため、当日の食事制限(絶食)が必要です。
麻酔の方法と危険性
CT撮影の麻酔は注射麻酔薬のプロポフォールと吸入麻酔薬のイソフルランを主に用い、必ず気管挿管を行います。
当院ではCT以外にも年間200件以上の麻酔を実施し、過去10年間で麻酔中および直後の死亡率は約0. 1%です。麻酔の危険性は動物の状態が悪いほど高くなりますので、麻酔前に血液検査やレントゲン検査などで十分に状態の把握をすることが重要です。
当院のCTについて
スリップリングCT
スリップリングCTとは、X線とコンピュータを用いた画像診断装置です。
管球が360度回転する中を寝台が通過することにより、らせん状に撮影できるため、どの位置からでも画像が切り出しでき、全身の検査が短時間で行えます。
造影剤を注入することで、コントラストを付け、腫瘍などの異常部位を検査することも可能です。
場合により鎮静、麻酔が必要となります。

有用な疾患
- 脳内病変(水頭症・脳炎・脳腫瘍)
- 鼻腔内病変
- 肺疾患
- 肝臓腫瘍
- 肝臓疾患
- 膀胱疾患
- 関節脱臼
- 骨折
- 椎間板ヘルニア
- 転移の有無
- 異物の有無
CT検査の流れ
前日の21時以降の食事はお控えください。当日の朝以降は水も抜いていただくようにお願いします。
必ず午前中の受付時間内にお越しください。CTを撮るため麻酔を行うので、その前に血液検査などを行います。
午前の診療終了後に麻酔の処置に入ります。
あらかじめ目安時間を指定しますので、お迎えをお願いします。
1週間前後で診断結果をお話しいたします。
