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犬のフィラリア症

フィラリア症について🦟

フィラリア症は、主に蚊の媒介によって犬に感染する寄生虫病です。この病気の原因となるのは、フィラリアと呼ばれる寄生虫で、感染すると犬の心臓や肺の血管内で成長し、生活するようになります。フィラリア症は未治療のまま放置すると、犬にとって致命的な結果を招く可能性があります。フィラリア症は飼い主様次第で予防ができる怖い病気です。

フィラリア症の感染は、感染した犬から吸血した蚊が他の犬にフィラリアの幼虫を伝えることで起こります。この幼虫は犬の体内で数ヶ月かけて成虫に成長し、犬の心臓や肺の血管内で繁殖します。日本では、特に蚊が活発に活動する季節に感染のリスクが高まります。

フィラリア症の初期段階では、特に顕著な症状が見られないことが多いです。しかし、病気が進行するにつれて、咳、活動性の低下、疲労感、食欲不振などの症状が現れることがあります。最終的には、心不全や重度の肺疾患を引き起こす可能性があります。

フィラリア症の診断は、主に血液検査によって行われます。獣医師は、フィラリアの成虫が血液中に放出する抗原を検出するテストや、幼虫(ミクロフィラリア)を直接観察するための検査を行います。これらの検査により、感染の有無や病気の進行度を確認することができます。

フィラリア予防の重要性

フィラリア症の予防は、愛犬の健康を守る上で非常に重要です。フィラリア症は一度発症すると治療が困難であり、重症化すると命に関わることもあるため、予防が最も効果的です。

●予防が必要な時期

フィラリア症の予防は、蚊の活動が始まる時期に開始することが重要です。4月から予防を開始し、12月まで続けることが一般的です。しかし、気候変動により蚊の活動期間が変化していることを考慮し、地域の気候や蚊の活動状況に応じて、年中投与することもお勧めしています。年中投与することで、一年を通しての予防を確実にできるため投薬前の検査も必要なくなります。

●予防薬の種類と選び方

予防薬には大きく分けて、錠剤型、スポットオン型、注射型があり、同時にノミ・マダニ予防もできるオールインワンが主流です。それぞれの特徴を理解し、愛犬にとって最適なものを選ぶことが重要です。

錠剤型: 飲み薬として愛犬に直接与えるタイプです。月に一度、食事と一緒に与えることが多いです。犬が薬を飲むことに抵抗がない場合に適しています。錠剤の他におやつのようなチュアブルタイプのものもあります。

スポットオン型: 愛犬の皮膚に直接塗布するタイプです。薬剤が皮膚から吸収されて効果を発揮します。手軽に使用でき、錠剤を飲ませるのが困難な犬に適しています。

注射型: 年に一度、獣医師によって行われます。長期間にわたって効果が持続するため、定期的な薬の投与を忘れがちな飼い主に適しています。当院では1・2月限定です。

●予防薬の正しい使用方法

どの予防薬を選択するにしても、正しい使用方法を守ることが不可欠です。予防薬を不適切に使用するとショック状態になることがあるので投与し始めは、病院を受診していただき検査をしてから投与することをお勧めいたします。ただし、年中投与していたり注射型を選択していれば検査なしでも予防を開始しても問題ないでしょう。